本のソムリエの「一日一冊:今日の名言」

本のソムリエが、名言クイズの答えを解説。

MENU

50年以上も前の社会状況下で作られた法律が、21世紀の今のダム運用を規定している

f:id:japantn:20180725075704j:plain

「今日の名言クイズ」の答えは・・・

・「常に空ける必要はないだろう。
 普段はできるだけ水を貯めておいて、
 大雨が来るのが分かってから減らせばいいじゃないか」・・
 多目的ダム法に規定され制約を受けている・・
 50年以上も前の社会状況下で作られた法律が、
 21世紀の今のダム運用を規定しているのだ(p28)


水力発電が日本を救うー今あるダムで年間2兆円超の電力を増やせる」 竹村 公太郎、東洋経済新報社
【私の評価】★★★★★(90点)
[楽天ブックスで購入する]

 

■日本に多い多目的ダムでは、
 洪水の多い期間に水位を低めに設定する方法、
 または通年水位を低めに設定する方法が
 主流になっています。

 

 ごく一部では、予備放流方式として
 大雨が予想されるときに水位を下げ、
 洪水に備える方法もあります。

 

 天気予報の精度が高くなっていますので、
 天気予報に基づく水位の設定という
 方法が合理的に聞こえます。

 

■ただし、西日本での大雨による
 洪水の被害を考えると、
 「天気予報でダムの運用を変える」ことで
 洪水のときの批判リスクを負う
 官僚がいるのでしょうか。

 

 頭の良い官僚だったら、
 法律を変えた後に、もし大洪水があったら
 自分がマスコミに攻撃されることくらい
 イメージできるのです。

 

 頭が良い官僚は、
 マスコミの実力を知っているがゆえに
 国家全体のことを考えられないという
 ジレンマに陥るのですね。

 


↓↓この名言に「なるほどね!」と思ったら
クリックをお願いします

ブログランキング第2位

いつも応援ありがとうございます

 

水力発電が日本を救うー今あるダムで年間2兆円超の電力を増やせる
竹村 公太郎
東洋経済新報社
売り上げランキング: 57,758


続きを本ナビで読む