本のソムリエの「一日一冊:今日の名言」

本のソムリエが、名言クイズの答えを解説。

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1998年ごろのイギリスでは、歳入庁が設立された

政治家も官僚も国民に伝えようとしない増税の真実

「今日の名言クイズ」の答えは・・

・筆者が大蔵省の官僚だったとき、1998年ごろのイギリスでは、まさに社会保険料を徴収する機関と、それとは別の国税を徴収する機関を統合した歳入庁(正式には「歳入関税庁」と訳される)が設立された。その経緯をレポートしたら、上司からその事実を口外しないように言われたことがある。これは、当時の大蔵省にとって「不都合な真実」だったのだ(p120)


政治家も官僚も国民に伝えようとしない増税の真実
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■日本は組織がしっかりしている分だけ、
 組織が縦割りとなっています。
 その分、横の連携が弱くなる傾向があります。

 

 一つの例として、
 年金保険料を徴収する日本年金機構と
 税金を徴収する国税庁とが
 それぞれ企業からお金を徴収しています。

 

 著者が大蔵省キャリアとして
 税務署長だったころ、法人税調査で
 社会保険料を払っていない企業があり、
 社会保険事務所に連絡したところ、結果として
 人員不足で徴収しなかったことがあるという。

 

■著者の主張は、日本年金機構のやる気に
 期待するよりは、仕組みとして
 国税と年金保険料を徴収する
 歳入庁を設立することです。

 

 歳入庁を設立することで、税金と
 社会保険料を同時にチェック・徴収できる。
 欧米では歳入庁は一般的なのです。

 

 ただ、歳入庁を作ると
 国税庁長官、各地の国税局長などの
 財務省のキャリア官僚のポストが
 内閣府の所管となってポストを失うし、
 徴税権という武器を失ってしまうため
 財務省としては認めたくないのでしょう。

 


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