本のソムリエの「一日一冊:今日の名言」

本のソムリエが、名言クイズの答えを解説。

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三井物産と三菱商事とシェルのサハリン2プロジェクトは権益の50%+1株を、簿価でロシアのガスプロムに譲渡

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「今日の名言クイズ」の答えは・・

・日本側はその後も、日ソ中立条約を堅持した・・満洲侵攻は、明確な中立条約違反だった・・時代が下がって平成18(2006)年、三井物産と三菱商事が、シェルとともに  参画しているサハリン2プロジェクトは大問題に見舞われた・・日本の電力会社向けLNG販売のための諸設備を建設中のところで、突然、環境問題が浮上してきたのだ・・数カ月後、12月には権益の50%+1株を、簿価でロシアの半国営企業、ガスプロムに譲渡することに合意したのだ(p99)


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■戦前の北樺太における油田開発においては、
 日本、ロシアがそれぞれ平等に
 開発権利を持つという契約でした。

 

 しかし、実際に石油の生産がはじまると
 ロシア側は資材や人材の手配を邪魔し、
 法の解釈を曲解して嫌がらせをし、
 実質的に探鉱ができないようにしたと言います。

 

 そして北樺太の石油開発事業は、
 二束三文でロシアに売り渡す
 ことになったのです。

 

■平成18年にはサハリン2プロジェクトでも
 同じようなことがおきています。

 

 三井物産、三菱商事、シェルが
 開発してきたサハリン2は、
 開発が80%と進み、LNGの輸出が
 目の前に迫った中で、
 ロシアから環境問題という難癖を
 つけられたのです。

 

 結果して、権益の50%をロシアに
 簿価で売り渡すことになったのです。

 

 リスクは相手に取らせ、
 事業がうまくいきそうになったら
 奪い取るという素晴らしい戦略だと
 思います。

 


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